アニメ模様

アニメに関していろいろと書く予定です。コメントはお気軽にどうぞ。

MENU

話数単位で選ぶ、2020年TVアニメ10選

今年からaninadoさんがなさっている企画に参加しました。私は初めてなので広い目で見て下されば幸いです。

・2020年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。

スタッフの情報はwikipedia等を参照しています。




1. へやキャン△ 第9話「静梨の乱Ⅱ」

脚本:伊藤睦美
絵コンテ:神保昌登、藤木かほる
演出:神保昌登
作画監督:山下喜光


短い時間の中で富士山の形や内陸の山梨県にマグロが浸透している理由など、ちょっとした知識を得られたので印象に残っています。



2. サザエさん 第2555回作品No.8082(5月10日(日)Bパート) 「パパとお父さん」

脚本:雪室俊一
演出:岩澤秀平
作画監督:関本渡


波平がワカメと出かけた際に祖父と間違えられたことで若さを意識する話です。
言うまでもありませんが、サザエさんの世界において波平は単なる父親ではなく、ある種の威厳がある存在です。それ故、フネも含めた他人には弱みや悩んでいる姿を見られないように見栄を張りますが、一方で若さを意識するなど、ごく普通の人の側面も持ち合わせています。
即ち、脚本を書いた雪室俊一さんの波平像がぶれずに描かれた話と言えるでしょう。また、「パパ」と「お父さん」、「キャップ」と「帽子」という横文字と漢字の使い分けや、ほとんどの視聴者が突っ込みを入れたと思われる、ホリカワくんの「ワカメちゃんのお父さんは有名人ですよ」という台詞にも雪室さんの波平への価値観が反映されているように感じます。

なお、この日は新型コロナウイルスに伴う再放送前、最後の新作回でした。 この後、城山さんのCパートはありますが、サザエさんの大黒柱である波平を描いたこの話で一度区切りをつけたことは、何らかの意味を持ったようにも思えます。



3. 八男って、それはないでしょう! 第8話「死亡説って、それはないでしょう!」

脚本:宮本武史、吉崎崇二
絵コンテ:三浦辰夫
演出:金田貞徳
作画監督:寿門堂


まずは作品全体のコメントを。私はよく知りませんが、この作品は「小説家になろう」で発表された作品でそこのヒット作の大半は異世界転生もので、ファンタジーRPGっぽいものだそうです。この作品も例に漏れずファンタジー作品ではありますが、一方で主人公が転生前に料理が上手だったことを活かして、転生後の世界(≒作中)でも和食やお弁当といった「和」や「日常」の要素もありました。人によってはどっち付かずという声もあるのかもしれないですが、私は上手くバランスのとれた作品だと思います。

そのような点を評価しつつ、今回選出した第8話は依頼を受けたヴェンデリン達が遺跡探索と古代竜退治をするというRPG要素が前面に出た話ですが、探索途中で食事をしているシーンや「頑張っている人に、『頑張れ』って言っちゃダメーーーー」と現実感ある台詞が挟み込まれていて、やはり単なるファンタジー作品では終わっていません。あまり戦闘シーンも長くせず、シンプルにしたところもポイントです。

またこの話に限らず、冒険ではティーンを中心とした人物関係の中において、ブランタークの存在が大きかったと強く思います。みんなのことを見守る保護者のような人物像は作品やキャラクターの間をほどよく引き締め、引き立てていました。ちなみにこの話でも遺跡探索にブランタークが同行することに対して、「まぁ私たちとしては、これ以上のない指南役ですけど」と言われていて、視聴者の私も共感していました。



4. 宇崎ちゃんは遊びたい! 第7話「猫カフェと居酒屋で遊びたい!」

脚本:鴻野貴光
絵コンテ:打出雄一
演出:木村佳嗣
作画監督:ふたふさ、高瀬ゆり子、中島美子、飯飼一幸、花輪美幸、森えつし、柄谷綾子


この話に限らず、作品全体について評価したいことは話のほとんどがこの2人(喫茶「亜細亜」の親子をいれても4人)で成り立っていることです。もちろんジャンルによって適切な人数は異なりますが、私個人のスタンスとしてキャラクターはコンパクトにすべきという考えがあって、登場人物が多いと見る側も把握するのが大変ですし、作り手側も結局キャラクターの扱いが雑になる傾向があると思います。また、宇崎ちゃんの先輩への意識や嫉妬などの恋心らしさも見栄隠れするものの、過度に恋愛要素を押し付けず、凸凹コンビのコメディという形に重点を置いて展開していく点も私の好みに合っていました。

さてこの回では、猫カフェでの先輩をたしなめる宇崎ちゃんや酔って扱いが面倒な絡みなど、無意識なのか、意図的なのか、宇崎ちゃんの"ウザさ"が存分に表れていました。宇崎ちゃんと先輩のボケとツッコミのような関係(宇崎ちゃんは後述する漫才アニメ「まえせつ!」のまふゆと同じ声優さんですね)もこの作品の軽快さを後押ししています。第7話は"ウザさ"と"軽快さ"が詰め込まれた、この作品を象徴する回だったかもしれません。最後のオチは「・・・」 
きれいな演出になっていましたね。

制作が決まっている第2期にも注目です。



5. もっとまじめにふまじめかいけつゾロリ 第14話「ゾロリとたこやきの恋」

脚本:福嶋幸典
絵コンテ・演出:中島大輔
作画監督:中澤あこ、板倉和弘


ゾロリたちの空腹を満たしてくれたジャンヌという女性の老舗たこやき店を大型スーパーの進出から守ろうとする話です。ゾロリは自分たちを助けてくれた彼女に一目惚れするも、彼女の馴染みである研究家も同様にジャンヌに好意を持っています。その中でゾロリはジャンヌのためにたこやき店を守ることに全力を尽くしつつも、研究家とジャンヌの良好な関係を後押しします。話の構成自体は典型的とも言えますが、地元の店対大型資本という構図や一見役に立たなさそうな研究が活かされるといった現代の話題、要素でアレンジされているところがミソです。

子供向けの作品ですが、大人が見ても異なる角度で楽しめます。



6. ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第6話「笑顔のカタチ(〃>▿<〃)」

脚本:田中仁
絵コンテ:京極尚彦
演出:ほりうちゆうや
作画監督:石川慎亮、加藤明日美、栗原裕明


この話は上手く話し掛けられない璃奈がニジガクメンバーの助けもあって人前でライブをするというものです。ダンボールに籠った璃奈をみんなが励ますシーンが印象的です。他のラブライブ作品と違い、パフォーマンスは個人で行うみたいですが、やはり話の中でお互いに助け合ったり、手を差し伸べたりする間柄であるのは見ていて楽しいです。

しかし私がこの話を選んだ理由は他にもあります。私がニジガクで一番好きな愛さんの良さやお姉さんらしさが、メインの第4話より、むしろこの第6話の方に出ていると思ったからです。OP前の回想シーンで、なかなか友達を遊びに誘えない璃奈にたまたま愛さんが声をかけます。璃奈は上級生に対する怖さもあり、そのままチケットを差し出しますが、愛さんは「怖くないよ」、「じゃあ一緒に行こうか」と璃奈を気遣った返事をします。また、本編でも同好会に無断欠席した璃奈に真っ先に声をかけるのも愛さんで、他のニジガクキャラより璃奈と仲が良いことを差し引いても面倒見の良さが表れています。


最後に余談を一つ。第10話の3~4分頃でエマが「ピッツァ、ボーノ」と言っていましたが、正しくは「ピッツァ、ボーナ」です。イタリア語を勉強したことはないのですが、文法性の概念は分かるので気になりました。つまり、果林が漢字を書けないことより、エマのイタリア語が間違っている方が問題だったりするわけです・・・(笑) (前者はキャラ設定の意図的なものですが、後者は知らずの内にやってしまったスタッフのミスなので)

まぁ、細かい点はさておき大変面白い作品でしたので2期が制作されることを期待しています。



7. まえせつ! 第5話(第5幕)「ばんかい!」

脚本:待田堂子
絵コンテ:信田ユウ
演出:山田弘和
作画監督:鐘文山、春川彩子、大髙雄太、粉川剛


前回第4話ではR凸なゆたの姉が営む?(働いている?)旅館での漫才を頼まれ、披露したとこなつ、R凸の2組でしたが、目の前のお年寄りや子供と言った観客層を意識せずにいつもの持ちネタをそのまま話したため、漫才の手応えは空振りに終わってしまいました。私が選出した第5話はその失敗を受けての続きとなります。失敗に落ち込んでいましたが、先輩芸人に連れられ観光をする4人はそこで地域の特産品や地域特有の事柄に触れ、今までになかった発想のヒントを得ます。そして、その経験やインスピレーションを受けて、再度旅館での漫才に臨むことになりました。きちんと目の前の観客に合わせた話や地元の話を取り入れ、関心を上手くつかむことができたという流れです。

OPの歌詞にも「まえせつ!いいかんじ!つかみは大盛況☆」とあるように、つかみ、導入の大切さを感じるいいお話でした。漫才に限らず、話の出だしや切り口が上手くできるように在りたいものです。



8. 安達としまむら 第9話「そして聖母を抱擁する愛 マリーゴールド

脚本:大知慶一郎
絵コンテ:桑原智
演出:山本隆太
作画監督:ウクレレ善似郎、大塚八愛、興村忠美、Lee Min-bae、劉泉、ビート


前回第8話でしまむらの幼馴染みである樽見が出てきたので、今後の安達との関係はどうなるのかと不安に思っていた私ですが、この回は安達目線で見ている私にとって、安堵と感動に包まれた話でした。なかなか距離を詰められない安達にしまむらが粋な形でメッセージを送るのはチョコレートを交換したこと以上に感慨深いものがあります。
あと、しまむらが安達を名古屋へ連れていく行程がスムーズな理由を、後から樽見との回想シーンで見せる構成も、昔の友達である樽見と今の友達である安達との対比を際立たせていて特徴的です。概ね原作小説に沿った展開になっていますが、ここは原作と変えてアニメでなされたもので、スタッフの力の入れ方が窺えます。原作では時系列順に、樽見と名古屋に行くシーンが描写された後で安達とのバレンタインのシーンが書かれています。作品の山場だったことを感じる回でした。
(ただこの先の話も見ると、どうやらしまむらは安達に限らず、誰とも永続的な関係を望んでいなさそうに思えます)



9.おちこぼれフルーツタルト 第10話「ぬめぬめおどれ!」

脚本:伊神貴世
絵コンテ:こでらかつゆき
演出:山中祥平
作画監督:五十子忍、北村友幸、細田沙織、劉云留、立田眞一


ここの登場人物はみんな欲に正直で変わった性癖を持っているキャラクターがほとんどです。そんな中でも私が気に入っている本町利音(とね)が話の鍵になるのがこの第10話です。利音も怪しい性癖がありますが、世話焼きであることと、アイドルを好きである素直な気持ちが通りかかった観客にも伝わったことが、フルーツタルトのCDが売れない窮地を救うことになりました。また、フルーツタルトがお礼にサイン入りCDを渡し、利音が嬉し涙を流すシーンも印象的です。最後の大阪、広島のお好み焼き論争も面白かったです。



10. いわかける! -Climbing Girls- 第12話(第12壁)「全一への道」

脚本:待田堂子
絵コンテ:アミノテツロ
演出:松川朋弘
作画監督:三橋桜子、小田裕康、永田正美、浪上悠里、手島勇人、井上貴騎、山﨑香、志賀道憲、STUDIO MASSKET


最終回ということもあって、大会の結果も含め、終わりやゴールありきな展開だったことは否定できませんが、基本個人の競技であるスポーツクライミングの中で、こういった団体戦を通し各キャラクターの横の繋がりを描き、ストーリーを上手くまとめられたと感じました。あと、試合(大会)の進むテンポが早かったことも私にはよかったです。

ただ、この作品全体の不満点を述べると、ライバルキャラクターが多い上に、彼らは少し個性的過ぎて、愛着を持てなかったことは気がかりでした。先ほど「宇崎ちゃんは遊びたい!」で書いたように、キャラクター数はコンパクトな方がいいという考えなので。とはいえスポーツクライミングを知るいいきっかけになった作品でした。




まとめ
私も初参加でしたが、今回から企画、集計をなさる方が2代目のaninadoさんにバトンタッチしました。改めてよろしくお願いします。選んだ半分近くが10月-12月期のアニメで偏っていてすみません。あと、なかなか話数単位で選ぶのは難しく、どうしてもコメントが作品全体の話になっていて、その点も申し訳ないです。私の場合作品そのものを気に入るか否かがまずあるので、作品全体は今一つでもこの1話だけ飛び抜けているといったケースは少ないと思います。ともあれ、来年も参加したいです。


また、これが事実上ブログの初記事になってしまいました。もう少しいろいろ書いていきたいです。どうぞブログもよろしくお願いします。