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アニメ「星屑テレパス」 各話コメントⅢ(9話~12話)

2023年10-12月期アニメ「星屑テレパス」の9話~12話のコメントです。

第9話「惑星グラビティ」

「終わりだな、全部」

という言葉にあるように、予選敗退で全てがバラバラになってしまいました。個人的には瞬の居場所がなくなって心配でした。

そこで終わらず、競争相手の彗の言葉によって立ち上がるのが面白いアプローチでした。その際、公園で彗と再会し話し合っている二人の距離を開けた座り方が遠すぎず近すぎずで絶妙でした。冒頭の大会では遠さを感じた一方で、海果たちのロケットの感動を共有したり、連絡先の交換をしたりと、友達の一面が見えていました。また、海果が壇上に上がる前に彗との差を感じて上がれなかった階段に対して、後半にユウが住んでいる灯台の階段は頂上まで登れていて、そこは前後半の変化を表す描写になっていたと思います。

大切にしたい居場所や気持ちを「キラキラ」になぞらえて表現されていたことも素敵でした。

ところで、EDにおける挿入歌のタイトルが宇宙語表記で驚きました。凝ってますね。


第10話「泣虫リスタート」

遥乃

「私たちの作ったロケットがこんな風に誰かの胸を打つなんて!」

同じ出来事でも見る人によって異なる、物事の多面性がテーマの一つでした。他人の視点という意味では前半の踏切を越えたところで、海果の虚像がスマホ画面に反射したシーンもそのテーマを表していたように思いました。9話は彗の視点で海果たちの良い面が描かれ、10話では海果自らが振り返ることで、一歩踏み出す実感が得られました。後は瞬だけですね。

後半では外で応援しているだけでは同じ目線に立てないことが言われていました。遥乃の「優等生*1」的な不器用さに感情移入もしながら、瞬に直接言う場面やゴーグルを持って行ってしまう大胆さからは遥乃の決心も見えて気に入りました。


第11話「再戦シーサイド」

中々、感動の言語化が難しいですが、受け止められる仲間の大切さを実感させられました。

まず、瞬は勝負で他人との関係性を考えていたのだと改めて思いました。それだと居場所は勝敗ありきになってしまいますし、何とも淡白です。それは再戦の際に「技術屋」と言ったことや自分を「負け犬」と表現することからも言えます。本来、前半に彗が言っていたように「知らないなら知るしかない」や「分からないところは頼ればいい」わけですから。

そして、海果が今まで気づかなかったことを謝って瞬を抱きしめたシーンは、彗の言葉を実現していて心に響きました。また、海果の主体性は

海果

「会長に任せて」

海果

「今度は私も雷門さんの居場所になりたい!」

といった台詞からも感じられて、4話「決戦シーサイド」と重ねると海果の成長がより一層伝わります。その点、瞬と同じように居場所を見つけられなかった海果が言ったことに大きな意味がありました。

他には120度ごとに羽をつけるための型があったり、ヤスリで削ったり、PCでシミュレーションしたり、技術的な解説も興味深かったです。でも大切なのは技術を身につけることだけではないということが伝わった1話でした。


第12話「星屑テレパス

雨降って地固まるではないですが、今までの紆余曲折を経て、またみんなが「居場所」に集まっている姿に安堵と成長を感じられました。例えば、穂波(海果の妹)が海果に友達がいることに驚きと感心を持っていることや秘密基地で海果が3人の意見をメモしている場面です。みんなが素直に正直に話せるようになったことも私としては嬉しかったです。


「私は自分の手で作るものにはちゃんと意味を持たせたいんだ」

瞬らしい発言ということに留まらず、大切な考えだと思います。つまり一つ一つに手応えがないと目標に届かなかった時にまた挫折しやすくなってしまいますから。また、その際に「私の目標」≠「同好会の目標」としたことからは、押し付けない意図が読み取れました。リセットではないリスタートです。

そして、この話のもう一つのテーマである海果とユウの約束についてです。海果たちの成長という変化を並べつつ、第1話に回帰した終わり方には見入るものがありました。二人の約束から様々な出会いの物語が始まったのだと感慨深かったです。


まとめ

終盤は「居場所」や「多面性」がテーマの中心でした。海果だけでなく遥乃も瞬もお互いに関わる中で自分にはなかった見方を知り、そこで描かれた単なる勝負では片付けられない大切な気持ちや考え方は視聴者の心にも深く残りました。また、それは決して勝負を諦めているわけでもなく、遠回りでもなく、むしろ一歩ずつ着実に目標へ向けて進んでいて、しばらくアニメはお休みですが、これからの彼女らがより楽しみになりました。

余談ですが、作品を通して海果の「><」の目で必死に頷いたり、伝えたりするしぐさが可愛かったです。一生懸命さが感じられました。

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*1:こういう記号的な見方は良くないですが