2023年10-12月期アニメ「星屑テレパス」の1話~4話のコメントです。
第1話「彗星エンカウント」
海果が自分のことを「地球人」と言うのは目新しく、単なる内気なキャラでない夢への憧れが垣間見えました。印象に残った台詞は
「海果、ちゃんと私を見て」
「私は笑わないよ」
本筋以外では笑原(えみはら)先生のテンションの高さが面白く、第1話の静かな雰囲気に彩りが加えられていました。
第2話「夕焼ロケット」
ロケット作りもコミュニケーションの一つだと私は思いました。遥乃と海果が仲良くなれたのですから。前回の笑原先生が課した捜し物もそうですが、言葉より一緒に何かをすることが、時には一番のコミュニケーションになるのです。特に海果には。ペットボトルロケットの工程を一つ一つ丁寧に説明していたこともきらららしい知識の深さで印象に残ります。カッターを入れるところと、その後カラーテープで巻くことです。次回予告後に実際にする場合の注意書き*1まであって、作り方が現実的であることの表れでしょう。
インターネットの検索履歴に「宇宙人 記憶喪失」、「おでこ テレパシー」などのワードがあって、海果のユウへの関心が見えました。まだまだ口にするのは恥ずかしさがあるものの、友達思いな姿が伝わってきました。
第3話「爆薬メカニック」
直接的に物を言う瞬(またたき)が登場することで、海果の性格を新たな視点から理解できました。瞬は自ら好んで一人でいて、現実的な視点を持っていて、興味のあることに一直線です。それは海果とは対照的ではありますが、海果も心の奥底に熱意を抱えていて、振る舞いこそ正反対でも似ている部分があることがこの話から見えてきました。中々伝えられないところ、
「テレパシーも言葉も大事な部分は一緒だよ。自分の思いを真っ直ぐ伝えたい相手に届けるの。(後略)」
余談として「電波ダンゴ」という呼び方ですが、蔑称でなく愛称ならば、確かにユウの特徴を表していてそれはそれでいいと思いました。
第4話「決戦シーサイド」
瞬と海果の考え方の違いがロケット勝負に対するアプローチに描かれた話でした。瞬は悪く言えば打算的なところがあり、勝負自体は一枚上手でした。ルールを確認していたので何かあるのかなとは思っていましたが、火薬ロケットの使用と飛距離に高度も可能とすることを考えていて抜かりなかったです。対して海果はショッピングモールでの
「次は雷門さんとも一緒に来たいな」
「(前略)雷門さんと話す最後のチャンスだったのに」
勝負の緊張感がどこかへ行き、秘密基地の話から始まったときは肩透かしを食らいましたが、そのように一緒に出かけ、秘密基地に入れる間柄の大切さが話の構成からも伝わりました。
その他、上へ高く上がる火薬ロケットを打ち上げた後の
「おい、せっかくいいもの見せてやったんだ。下ばっかり向いてんな」
また、お出かけにワクワクしていたユウが可愛かったです。宇宙人なので地球の物への新鮮さがあるのですが、好きな物、関心のある物に正直な気持ちを示せるのは立派なことです。
まとめ
コミュニケーションには様々な形があることが一つの核になっていた序盤だと思います。おでこぱしーに、ロケット作りという共同作業、そして飛距離の対決もそのきっかけになっていました。何でも「コミュニケーション」に集約すると陳腐な感じもしますが、バラバラに見える4人がこうして思いを言い合えるようになったことは「コミュニケーション」が形になったことに他ならないでしょう。原作を未読なこともあって、これから4人が揃ってどこへ向かうのか楽しみです。
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