2023年4-6月期アニメ「ワールドダイスター」の5話~8話のコメントです。
第5話「願いごと」
3話や4話と変わって「センス」に触れることはほとんどなく、地道に役作りをする話になっていきました。共演者と共に過ごすことや、基礎技術や基礎体力を付けるために隙間時間を利用したトレーニングなど、役作りのための描写は面白かったです。なお、ランプの魔人から八恵本人に切り替わる演技は印象に残りました。雨の中、ポスターを眺めていた際に言ったここなのお願いに「八恵がワールドダイスターになれるように」というのがありました。良く言えば、優しいのでしょうが、厳しく言えば、ライバル意識に欠けるとも取れました。
最後にぱんだのここなが主役なのは「引き立て役であるから」という推測も気になるところです。第2話の「竹取物語」の時みたいにぱんだは分析するキャラなんですかね。
次は一つ山場になるのでしょうか。
第6話「誰も私を見ていない」
4話で述べられた「センス」が再び取り上げられることになって、やはり舞台の上でこそ発揮するものだと。ここなは何日目かの舞台で観客の視線が自分に向いていないことを気付いたみたいです。実際の一流の舞台役者は演劇中、客席の様子もしっかりと目に入っているそうで、ここなはその点からも未熟さがあるのかなと思いました。
第7話「自分を信じて」
「センス」の使い方と「ワールドダイスター」に求められる質がテーマでした。前者ですが、静香はここなの理想の具現化なので、それが理想であると同時に模範になるということですかね。静香が分析(インプット)し、ここなが演じる(アウトプットする)ことで自身の役を作り上げていました。
後者は、自分だけが印象に残れば良いわけではないということが語られていました。まぁ、確かに八恵は今回の舞台に自分のキャリアを意識しているように見えました。それは柊を意識していたこともあったと思います。
また、純粋に作中の『アラビアンナイト』の演劇も面白かったです。それだけここなの演技や歌が進歩したということでしょう。
第8話「ロミオとジュリエット」
小学生を招待する話をする中で、ぱんだと知冴の小学生時代の話に触れる構成。ぱんだはライバル意識を持っていて、でも知冴はさらっとやってしまうことで、さらに火が付いてしまうわけです。一方で知冴は決して対抗意識ではなく、ぱんだと一緒にやりたいだけで、素直なんですよね。性格に加え、それぞれのセンスも明かされて二人のことをより知れた気がします。
小ネタとしては題目が「リア王」になった時の、去年の事情を知る団員の反応が面白かったですね。