2023年7-9月期アニメ「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」の6話~9話のコメントです。
第6話「ひとみしりのハーモニー」
サブタイトル通り、ヨハネ、マリ、リコという人見知りだった3人だからこそ気持ちが分かるし、ハーモニーを奏でられるということが伝わる話でした。別れるのが辛いからあまり距離を縮めない、というのは分からなくもないです。近づけば近づくほど、別れるの際の寂しさが大きくなることは容易に想像できます。
一方でリコがライラプスなどの動物に興奮するのは、リコが動物学者であることだけでなく、普段人見知りで中々出せない感情がそこに爆発しているのかなとも思いました。ちなみに、視聴者としては純粋にその様子は面白いです。
最後にリコの本音を聞いた時、ヨハネが笑顔で「リコのウソつき」って言いながら抱きつくシーンは、気持ちの良い受け入れ方でした。これで場が和み、リコが輪の中に入れた訳ですから。
5話のマリを連れ出して元気づけた時に続いてヨハネの能動的な姿が見られました。
第7話「女子会ってなぁに?」
ヨハネはみんなの希望をできるだけ取り入れようと一生懸命、女子会の準備をしていて積極性が出ていました。そのことは一つの成長でした。他方で自分のやりたいことが入っていないというのはまだ、自分の目標が定まっていないことでもあると思います。その意味で夕食後にヨハネがプログラムに手を伸ばすものの、手に取るのをやめて、自分の気持ちを語ったことは大きなことでした。余談としては、お菓子作りの班分けは『サンシャイン!!』の学年別になっていて、ファンサービスの面がありました。また、マリとリコの「女子会」に対する偏ったイメージもこの2人のちょっと浮世離れした様子が出ていました。
第8話「届け!Sea breeze」
今回はヨハネが助けたり、助けられたりした場面がいくつかあり、祭りの共同作業的な一体感と重なるようでした。というのは、杖をなくした際にみんなが探し回ったことはもちろんのこと、たこ焼きの屋台に関してヨハネが手伝ったり、リュウ、セツ、ランがさらにヨハネの力になるよう共に手を貸したりと、みんなで力を合わせていたことです。
小ネタとしてはかき氷屋のチカ三姉妹と母親合わせて4人での「感謝マシマシ」の仕草にほっこりしました。
第9話「ライラプスをさがせ」
ライラプスの後をこっそりつけたり、ライラプスの捜索が必要以上に大げさになったりしたので、コメディ回なのかなと思って見ていたら、ヨハネとライラプスが出会った場所で出会った日を振り返る大切な話でした。また、それは振り返るだけでなく、別れが近いことを意味していますので印象に残るところです。私はライラプスを家族にする際に、母親がヨハネに課した2つ目の約束である「ケンカしても仲直りすること」が素敵な約束だと思いました。つまり「ケンカしないこと」ではなく、お互いケンカして主張することでさらに理解し合えるということを含んでいて、良いなぁと感じました。実際、二人*1のちょっとした衝突やすれ違い*2があっても仲直りという場面がいくつかあったので、そこからも二人の信頼関係の深さが出ています。
まとめ
もうネット配信では最終回なのに、やっと中盤のコメント記事を公開していてすみません。中盤はヨハネの主体性が見られ、一人前に近づきました。その分、9話最後のとれた1枚の花びらにもあるようにライラプスの役割がなくなっていくことの寂しさもあります。今さらですが、ヌマヅ文字は漢字と算用数字はそのままで、それ以外は独特の文字になっています。文字の規則性まで分かるとより楽しめるのでしょうけど・・・
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